金沢市に隣接する内灘町では、地震によって地盤が大きく隆起したり沈んだりするなど、液状化の深刻な被害が出ています。

このうち西荒屋地区では、およそ60戸でトイレなどを使うことができなくなっていて、住民たちは、町が屋外に設けた仮設のトイレなどを使う不便な生活を余儀なくされています。

住民のひとりは「寒い時期は仮設トイレまで行くのも大変でした。これから暑くなってくるので、臭いや衛生面が心配です」と話していました。

また、別の住民は「電気などに問題はないので住み続けたいと思いますが、本当に不便でとても困っています」と話していました。

町によりますと、復旧にはかなりの時間がかかる見通しだということです。

下水道は、水圧で水を送る上水道とは異なり、勾配を利用して流していく方式がとられています。

下水管は道路などから5メートルほどの地下に整備されていますが、液状化によって位置が大きくずれてしまったということです。

内灘町上下水道課の四月朔日松英課長は「下水が流れる向きが逆になってしまうような状況も起きている。復旧にあたっては、元の下水管の位置を詳しく調べる測量や、地盤そのものの工事が避けられない」と話していました。