松竹は27日、歌舞伎俳優の尾上菊之助さん(46)が来年5月に八代目尾上菊五郎を襲名すると発表した。「菊五郎」は江戸時代から続く歌舞伎界の大名跡。同時に、菊之助さんの長男の尾上丑之助さん(10)が六代目として菊之助を継ぐ。

菊之助さんの父で人間国宝の尾上菊五郎さん(81)は引き続き菊五郎を名乗る。七代目と八代目が同時に存在する異例の形になる。

3人はこの日、東京都内で記者会見。菊之助さんは「歴代の菊五郎に劣らぬ役者になれるよう精進したい」と語り、菊五郎さんは「どんどん挑戦して菊五郎の名前を大きくしてもらいたい」と期待した。丑之助さんも「名前に負けない役者を目指します」と話した。

菊之助さんは立役も女形もこなし、古典にとどまらず、「風の谷のナウシカ」などの新作歌舞伎でも才覚を発揮してきた。丑之助さんは2019年に初舞台を踏んだ。

襲名披露公演は来年5、6月に東京・歌舞伎座で2カ月連続で行い、その後各地を回る予定。

親子孫の三代でそろって記者会見し、撮影に応じる歌舞伎俳優の尾上菊之助さん(中央)、尾上丑之助さん(左)、尾上菊五郎さん=27日午後、東京都千代田区

来年5月に八代目尾上菊五郎を襲名することが決まり、記者会見した歌舞伎俳優の尾上菊之助さん=27日午後、東京都千代田区

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