今くるよさん=2016年10月27日、梅田麻衣子撮影
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 女性漫才コンビ「今いくよ・くるよ」の今くるよ(いま・くるよ、本名・酒井スエ子=さかい・すえこ)さんが27日、膵(すい)がんのため亡くなった。76歳。葬儀は近親者で営む。

 京都市出身。明徳商業高(現・京都明徳高)の同級生でソフトボール部のチームメートだった今いくよさん(2015年死去)と1970年、女性漫才師の今喜多代さんに弟子入りした。73年、コンビを結成し、初舞台を踏んだ。

「デビューの頃を思い出すわ」と笑いながらポーズを取る今いくよさん(右)とくるよさん=京都市東山区で2012年11月12日、小松雄介撮影
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 80年代の漫才ブームでは、数少ない女性漫才師のパイオニアとして舞台やテレビで活躍した。男性が中心だった漫才の世界で、細身のいくよさんとふくよかな体形に派手な衣装のくるよさんは、対照的な互いの見た目やファッションを突っ込み合う軽妙な掛け合いで人気を集めた。くるよさんがおなかをポンとたたくギャグや、両手を顔の前で交互に前後させる「どやさ!」は幅広い世代に愛された。

 いくよさんが亡くなってからも一人で活動を続け、22年4月、なんばグランド花月(大阪市)で開催された、所属する吉本興業の特別公演への出演が最後の舞台となった。

 84年に上方漫才大賞、86年に上方お笑い大賞など数多くの賞を受賞。23年には「第26回上方演芸の殿堂入り」を果たした。

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