庄内に春を告げる祭り。鶴岡市の三瀬地区では、14日、神輿を担いだ若衆が飛び跳ねながら通りを駆け抜ける勇壮な「跳ね神輿(みこし)」が披露された。
「ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!」
「跳ね神輿」は、鶴岡市三瀬にある気比神社の例祭で披露される神事で、五穀豊穣や家内安全を祈る庄内地方の春の風物詩として知られている。
午前中から地区を回ったみこしは、午後になると街の目抜き通りに到着。
300キロもあるみこしを担ぐのは、白装束に身を包んだ10人の若衆で、「ハイハイハイ」と、威勢良く調子を合わせて跳ねながら、通りの各所で約50メートルを駆け抜ける。
「ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!」
駆ける回数は決まっておらず、また、駆け抜けた後は再びスタート地点まで戻るのが習わしで、沿道に集まった人から「もう一回」「頑張れ」と声がかかると、2回・3回と繰り返し駆け抜けていた。
(担ぎ手の若衆)
「跳ねる時の肩の痛みが楽しい。これだけアクティブな祭りはなかなかないので特別」
(庄内町から)
「こんなにぎやかで立派で楽しい祭りを見せてもらったのは初めて。素敵な祭りを見せてもらってありがとう」
(三瀬気比神社・石塚記夫宮司)
「独特な跳ねる担ぎ方なのでみんな期待している。地域が一年災害もなく、みな健康に暮らせることを祈念している」
うららかな春の陽気の下、勇壮に披露された「跳ね神輿」。
三瀬気比神社では5月に「お田植祭」が行われ、庄内は本格的な農作業シーズンを迎える。
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