歌舞伎俳優の市川團十郎さんが、歌舞伎座「七月大歌舞伎」昼の部『星合世十三團』の取材会に登場しました。

市川團十郎さん




「七月大歌舞伎」の昼の部では、2019年7月に市川海老蔵(現 團十郎)によって初演され、古典歌舞伎の三大名作の一つ「義経千本桜」のドラマ性に焦点をあてた「星合世十三團」をさらに練り上げて團十郎襲名後初めて上演。古典の名作の見どころを余すところなく凝縮し、テンポよく繰り広げられる物語を、團十郎さんが主要な13役を早変わりして勤めます。

再びの上演に團十郎さんは、”初めてやった時には満身創痍の演目で、体調不良で休演してしまうハプニングがあり、やりきれないこともあったけど、さらに話を詰めて一生懸命勤めたい”と初演を振り返りながら意気込みました。

市川團十郎さん




團十郎さんは歴代の團十郎の功績を語りながら、『星合世十三團』について”何とか自分としても歌舞伎に貢献していくために後世に残せるものを作りたいと思って作らせていただいた”と思いを明かし”(背景を)分かっているからこそ、楽しめる歌舞伎があるとするならば、理解していない方々にも分かるように改正をしています。「平家追討」という言葉があったら、「平家征伐」にしていこうとか分かりやすいところを増やしていいけたら。”と構想を明かしました。

團十郎さんは”(歌舞伎にとって)新しい人が観に来て、「面白かった。こんな風にやっているんだ」っていうことに1つ挑戦していかないといけない時代に突入している。今生きる團十郎として歌舞伎に貢献することが現代の人にも通用すると思っています”と改めて歌舞伎への思いを語りました。

また、團十郎さんは長男の新之助さんについて”(初演で)休演した時に、倅が「今日はパパの鏡台を使う」と言って使って、僕の部屋で化粧して、僕のつもりで出ていったそうなんです。それを見てみんなが感動したという話を聞いて、頼もしい気持ちと申し訳ないと思いながら彼がやった姿は忘れられない”と語り、現在の新之助さんについて”新之助の襲名披露興行で最初から最後まで全部1人でつとめられた。それはこの時の外郎売の経験があって、自分でやらざるをえない環境が5歳とかで突きつけられて全部やったわけですから、見守るしかないですよね。頑張っている倅を応援する親父です”と笑顔を見せました。

今年、中学生になった長女・麗禾さん(市川ぼたん)の成長についても語り、”学校も進級して大人になっていきますし、アップルパイとかも作りますし、女の子になっていくし、撮影も色々して自立してくれているので嬉しい。麻央が不安だったと思うのですが、順調に成長しているのでありがたいなと思います”とほころばせ、食べたアップルパイについて感想を求められると”砂糖の量が多くて甘すぎたんですけど、美味しいと思いました”と父の顔を見せました。



【担当:芸能情報ステーション】

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