県庁などが建つ福井城址に復元が計画されている「坤櫓(ひつじさるやぐら)」の設計や利活用法などについて検討する会合が12日、福井市内で行われました。
 
県は、福井商工会議所や福井市とともに策定した「県都グランドデザイン」に基づき、福井城址の南西にかつてあったた坤櫓と、西側の土塀の復元を計画しています。
 
2023年8月から有識者らによる委員会が復元に向けた検討を重ねていて、実物大となる高さ約16m、木造3階建てとすることなど、基本的な設計が示されています。
  
3回目の開催となる12日の委員会では、瓦や壁の材料やバリアフリー対策など、より詳細な仕様や完成後の利活用法などについて意見が交わされました。
 
基本方針では、外観や構造は可能な限り史実に基づいて復元するとしていて、県側が瓦の材料について「当時使われていた笏谷(しゃくだに)石瓦は調達が難しいことなどから、近年に寺社仏閣での使用例が増えているカラーチタン瓦で代用すること」を提案すると、委員からは笏谷石の模様に近づくような塗装を施してほしいなどの意見が出されました。
 
県では、2024年度中に詳細設計をまとめる方針で、2025年度からの工事着工を目指しています。現時点で坤櫓の完成時期は未定ということです。  

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