【島根】来年秋からのNHK連続テレビ小説が、松江市ゆかりの文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻、小泉セツ(1868~1932)を主人公とする「ばけばけ」に決まった。市内の関係者からは喜びと期待の声が上がった。
「ばけばけ」は、急速に西洋化が進む明治時代の日本で、「怪談」を愛した小泉セツと八雲の夫婦の物語になるという。
夫婦のひ孫で、小泉八雲記念館長の小泉凡さん(62)は発表を受け、「約40年ぶりに先祖がテレビドラマで描かれる。ドキドキ、ワクワクしている」と声を弾ませた。「セツは没落士族の出身で赤貧の暮らしも経験し、波瀾(はらん)万丈な人生だった。それでも、心が開かれている人だったからこそ、困難に陥るといつも誰かが手を差し伸べてくれた」と話し、「視聴者にはセツの開かれた心と前向きな生き方に触れてほしい」と期待を寄せた。
上定昭仁・松江市長も「市民みんなで小泉セツの物語をドラマ化してほしいと要望していた。それが実を結んだのかなあ」と喜んだ。また、ドラマ化によって「松江の魅力を世界に広める機会になれば」と歓迎。今年は八雲の没後120年という節目でもあり、イベントなどでさらに盛り上げていきたいとした。(堀田浩一、垣花昌弘)
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