NMB48の7期生として4年弱にわたって活動してきた早川夢菜さん(21)がグループを「卒業」することになり、15日、大阪・難波のNMB48劇場で卒業公演があった。早川さんは経済学を学ぶ現役の大学生として、朝日新聞の連載「NMB48のレッツ・スタディー!」経済編を安部若菜さんらとともに2022年4月から担当。今年3月、「新しく自分の力を試したい」としてグループからの卒業を発表していた。卒業後も芸能活動を続ける。

 早川さんは、コロナ禍で観客数が制限されたり、客席からの声出しが制約されたりしていた20年秋、7期生11人のうちの1人としてNMB48に加入。22年に研究生から正規メンバーに昇格、舞台「脳内ポイズンベリー」(22年8~9月、東京・大阪)に出演するなど多方面で活躍した。

 ライブ配信サービスを通じてファン向けの動画配信をほぼ毎日継続し、昨年9月には配信1千日を達成。コロナ禍でアイドルとファンが直接交流できる機会が制約されていた間にも、日々の動画配信を通じてファンとのコミュニケーションを深め、新たなアイドルのスタイルとして注目された。卒業公演当日で配信1249日に達したという。

 この日の卒業公演で早川さんは「つらいことや悔しいことを忘れるくらい、楽しいことの多いアイドル生活だった」と振り返り、「ファンの方々や家族、スタッフの人たちに支えられ、考え方を成長させることもできた。大好きな歌やダンスは続けたい。NMB48で学んだことを胸に、次のステージでも頑張りたい」と述べた。

 同期生(7期生)の隅野和奏さんは「加入当初、ファンの方々の顔を少しでも早く覚えようと、ファンの名前や特徴を書き込んだノートを作成している様子を見て、プロのアイドルだと思った」という逸話を披露。

 9期生で、昨年加入した吉見純音さんは「加入前から(早川さんの)『毎日配信』の取り組みをみて憧れていた。自分もアイドルになってから毎日の動画配信を続け、ファンの方々と交流している。夢菜さんが卒業したあとも頑張って続けていきたい」と述べた。

 20代の男性ファンは終演後、「ファンやメンバーのことをよく観察しており、目配り・気配りが卓越したアイドルだった。『会いに行けるアイドル』のコンセプトがコロナ禍で制約されていた間も、動画配信を通じてファンと毎日コミュニケーションをとり、工夫と努力を続けていた。ますますの活躍を祈りたい」と語っていた。(阪本輝昭)

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