栃木県足利市を中心とするアマチュア映像作家が身近なテーマに迫った13回目の「市民手作り映像祭」が23日、同市助戸仲町の助戸公民館で開かれる。主催する足利映像クラブ会員の近作など10作品が上映される。
クラブは2010年、代表を務める石川勝さん(69)=足利市利保町=が講師を務めた市民講座の修了生らで結成。東日本大震災翌年の12年から年1回、映像祭を開いている。
今年の上映作品は、保護者が開いた学童保育クラブの記録「葉鹿学童クラブ~6年間の軌跡」(川岸洋子さん)▽アフガニスタンで支援活動中に殺された中村哲さんの半生をたどったドキュメンタリーを手掛けた同市出身の谷津賢二監督が昨年、田中正造の墓などを訪ねた様子を追った「わたらせ100年目の邂逅(かいこう) 正造翁と哲さん」(石川さん)▽子供たちが手作りの鎧(よろい)で参加したイベント記録「矢場川こども鎧・節分」(堀浩さん)――など。
また、熱血指導で知られた元中学校教諭で、定年後もミニバスケット競技を通じた被災地支援や古い映像記録の発掘などマルチな活動を続ける足利市南大町、岡田忠治さん(87)を主役に据えた作品が「続・オカチュウ物語」(堀さん、万年実さん)▽「岡忠散歩~岡忠桜の巻~」(松島健一朗さん)と2本そろった。岡田さん自身も44年前の8ミリフィルムを再編集した長崎旅行記を発表する。
石川代表は「一方的に発表するだけでなく、地域の人々に作家たちと一緒に見てもらうことで双方向のつながりが生まれる。岡忠さん関連の作品がそろったが、撮りたいと思わせる魅力は作品を通じて感じてもらえると思う」と話した。1日2回の上映で、上映時間は約2時間半。午前の部は午前10時、午後の部は午後1時半のスタート。入場無料。問い合わせは石川さん(090・5324・4258)。【太田穣】
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