坂井市にある国指定の重要文化財「丸岡城天守」。明治政府の方針や福井地震などにより幾度となく消滅の危機がありました。その丸岡城天守の歴史を漫画で学ぶ総合学習が16日、坂井市内の小学校で行われました。
丸岡城天守について学んでいるのは、平章小学校の6年2組の26人です。児童らは2023年から、地区の町作りをテーマにウオークラリーを行ったり紙芝居を制作したりと、地域おこしについて考えてきました。
16日は、丸岡城が見える教室でグループ学習が行われました。授業の教科書はなんと「漫画」です。坂井市が作成した「丸岡城お天守物語」は、40ページにわたって天守を守った人々や天守を巡る歴史について、漫画で楽しく、詳しく学ぶことが出来ます。
参加した児童らは「文章だけより分かりやすかったのでよかった」「丸岡城の漫画が出たので凄いと思いました」「漫画だと分かりやすいし、丸岡城を作った人とか、丸岡町の町長さんとかが漫画に出ていて面白かった」と話していました。
漫画を作ったきっかけについて坂井市の担当者は次のように話します。
坂井市丸岡城国宝化推進室・北林周記 室長:
「これまで(丸岡城のことは)あまり知られていなかった。明治以降に丸岡城天守が消滅の危機を迎え、それを救った人々の物語を漫画として作成した」
児童らは「漫画で学んだことを今後どう活かしていくか」をグループに分かれて話し合い”漫画のストーリーに沿った観光ガイドの案内”や、”文字だけでなく写真やイラストをより増やす”など、具体的な案を出していました。
坂井市の北林さんは「丸岡城を大切に思い、救った人の思いを知ってもらい、地域の文化や丸岡城の天守を守っていくと、郷土愛を育むようなそういった取り組みを進めていきたい」と話しています。
この漫画は、市内の小中学生に教材として配布する他、市内の図書館やコミュニティセンターに置いて、多くの市民に読んでもらうことになっています。
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