富士山の山梨県側の吉田口登山道が1日、山開きした。山頂付近の混雑などを防止するため、今シーズンから1日4000人の入山規制と1人2000円の通行料を導入。5合目に通じる有料道路が一時通行止めになるほどの強風が吹く中、入山手続きを行う総合管理センターには午前中から多くの登山客が集まり、仮設ゲートを通過するためのリストバンド交付窓口に並んだ。

インターネットで通行料支払いなどを事前に済ませる予約枠(3000人)と現地で支払う当日受付枠(1000人)がある。夜通しで山頂を目指す「弾丸登山」を防止するため、ゲートは午後4時から翌日午前3時までは閉鎖される。

毎年富士山に登っているという齋藤望さん(53)は「事前予約を申し込んだ。(メールで)QRコードが届かないトラブルはあったが、手続きはうまくいった」。入山規制については「富士山の環境保護と登山者の安全が確保できるのであれば良いと思う」と話した。

富士河口湖町から来た長山大乃さん(30)は当日受付でゲートを通過。「予約システムがあることは知らなかったが、手続きはスムーズにいった」といい、山頂に向かった。

一方、誕生日に登るため香港から来たというチャン・クローエさん(17)は「手続きに関しての情報が少ない。分かりづらかった」とやや不満げな様子だった。

入山手続きを行う五合目総合管理センターの窓口=1日午前、山梨県富士吉田市

通行料を支払った登山客にリストバンドを渡す五合目総合管理センターの係員=1日午前、山梨県富士吉田市

仮設ゲート前で登山客(右)のリストバンドを確認する係員=1日午前、山梨県富士吉田市

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