上方落語の中堅実力派、桂まん我さん(52)が、全国10都市で開いてきた芸歴25年記念落語会の最後となる東京公演を10日に開く。
まん我さんの大師匠(師匠の師匠)は桂枝雀さん。高校生の時に枝雀さんをテレビで見て好きになり、大学卒業後、文我さんに入門した。
2007年には文化庁芸術祭新人賞を受賞。11年には東西の若手落語家で競うNHK新人演芸大賞(現・新人落語大賞)を獲得し、10年大賞の春風亭一之輔さん、12年大賞の桂宮治さんと、笑点メンバー2人とは同世代でもある。
「ずっと若手だと思っていたのに」中堅世代になったまん我さん。師弟は上方落語協会に入っていないので、独自で演じる場所を探さなくてはいけない。そこで、関西だけでなく、全国で「ひとり会」を開き、ファンを増やしてきた。
「自分ひとりで会をやれるようになったのはインターネットのおかげ。昔なら考えられない」という。「ひとり会を名古屋は62回、金沢は50回、神戸は34回……。ずっとひとりで開いてきました。来てもらえんのなら、こっちから行ってきいてもらおうと、やり始めた。毎回初めてのお客さんがいらっしゃって、しかも会場はアウェー。だから、いつもどうやったらお客さんに来てもらえるのかを考えてます」
日ごろ思っていることは「落語に出てくる人間を、なるべく生き生きと伝え、人間らしい部分を出したい」。
48回目となる東京公演は10日午後7時、東京都千代田区の内幸町ホール。ゲストは三遊亭兼好さんと上方落語の後輩、桂二葉さん。詳しくは、まん我さんの公式ホームページで。【油井雅和】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。