歌舞伎俳優の中村芝翫(しかん)さん、息子の中村橋之助さん、中村福之助さん、中村歌之助さん、坂東新悟さんが、国立劇場7月歌舞伎鑑賞教室の囲み取材に登壇しました。
歌舞伎鑑賞教室は、中・高校生を中心とした初めて歌舞伎に触れる人に向けて、歌舞伎の代表的な演目の実演と解説で構成されています。今回、芝翫さんは初役で歌舞伎の「三大名作」のひとつとして名高い「義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)」で源 義経の家臣、佐藤忠信/源九郎狐(げんくろうぎつね)に挑み、息子の橋之助さんとダブルキャストを務めます。
初役に芝翫さんは ”狐忠信は大変体力がいるものなので 今がリミットかなと思いつつ、昼は倅の橋之助で夜は私でダブルキャストで受けさせていただきました” と語りました。続けて、”橋之助は忠信は2回目で、私は初役。普通 「親から子」に教えるけど、今回「子から親」が教わっているような段階で、毎日遠慮しながら「お父さん、ここはこうですよ」って言いながら、内心イラっとしながら、頼もしくなっていく息子を嬉しく思います” と息子の成長に父としての顔を見せました。
ただ、橋之助さんが以前演じた際に、YouTubeの限定公開で映像を送ったそうですが ”再生数が一回も増えていない” と暴露すると会場から笑いが起こりました。そして、初役を勤める父について、橋之助さんは ”僕が今28歳で、息が苦しくなるくらいのお役なので、60手前で初めてやるのはすごい。僕の師匠なので芸の引き出しを同じ役を通して、僕がやって反省した後に父の回を観れるので、わかりやすく盗めるので僕としてはありがたい” と尊敬の念を送りながら ”お客様は父の忠信でダイナミックさが足りない方は僕の回を観に来てください” と呼びかけ、さらに笑いを誘いました。
また、会見では今年結婚した新悟さんへ報道陣から祝福の声が。新悟さんへ祝福のコメントを求められた芝翫さんが ”新婚旅行で熱を出して寝込んだらしいらしい” と暴露すると、新悟さんは ”それは父(坂東彌十郎)も同じで父も熱を出した” と明かしました。
芝翫さんは ”親戚が増えていて、中村勘九郎はじめ兄(中村福助)や中村七之助や血縁が多ございます。亡くなった中村勘三郎がよく「しっかり芝居して、芸をやって戦力になるのが大事なんだよ」って口癖でおりました。(自分は)こんな親でございますんで、倅どもはいろんな歌舞伎界の先輩方にいろんな教えを被って導いてくださって、改めて歌舞伎の世界はいいなと思います” としみじみ語りました。
【担当:芸能情報ステーション】
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