歴史の深い奈良の神社界に注目の女性が現れた。銀座でクラブを経営するなどしてきた村山陽子さん(59)。神道に関心を寄せる中、ゆかりのあった奈良の神社の宮司に転身。14日、就任奉告祭に臨んだ。

 東京都港区在住の村山さんは今年4月、奈良県御所市の駒形大重神社の宮司に就任した。平安時代にルーツがある古社だ。

 家計を支えるため、若い頃から歓楽街で働いてきた村山さん。北新地でクラブを経営していたが結婚を機に閉店。会社経営も経験し、再び銀座のクラブ経営者となったとき、客と「神社検定」のことが話題になった。

 元々、伊勢神宮に何度も参拝するなど神社に崇敬の念をいだいてきた。検定に合格するだけでは飽き足らなかった。一念発起して国学院大で学び、神職の資格を取った。

 駒形大重神社との縁も、クラブの客から紹介されてできた。クラブは2022年12月に閉じて、新しい道に進んだ。

 奈良は少女時代を過ごした思い出の地だ。奉告祭では、集まった氏子ら地域の人たちを前に、「大変ご縁の深いところで宮司ができる。ありがたく思っています」と感謝していた。(清水謙司)

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