第171回直木賞の選考会が17日、東京都内で開かれ、一穂ミチさん(46)の「ツミデミック」(光文社)が選ばれた。
一穂さんは大阪府出身。2007年に「雪よ林檎の香のごとく」でデビューし、BL(ボーイズラブ)作品を数多く執筆してきた。21年に初めて刊行した一般文芸の短編集「スモールワールズ」で吉川英治文学新人賞を受賞した。今回の受賞作は、コロナ禍での犯罪をテーマにした短編小説集。調理師の職を失った男が、近所の金持ちの老人に近付き財産を得ようとする「特別縁故者」や、料理宅配サービスの配達員の男性にのめり込んでいく女性の姿を描いた「ロマンス☆」など、6編の短編が収録されている。
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