鶴岡市・出羽三山神社の神職養成所で、18日朝、恒例行事の「入所みそぎ」が行われた。今年入所した岩手の男性がふんどし姿で冷たい川の水で身を清め、養成所での2年間の生活をスタートさせた。

鶴岡市にある出羽三山神社・神職養成所は、東北に2カ所ある養成所の1つで、例年この時期に入所者が行う「みそぎ」が恒例行事となっている。
2年ぶりとなった新入生は、岩手・山田町に住む小林主浩さん(25)で、祖父が宮司を務める町内の神社を継ぐため、4月15日に入所した。

約10℃の気温の中、ふんどし姿になり、まず「鳥船神事」を行う。
神様へ奉仕する前に、船を漕ぐような動きで、心と息を合わせ同時に体も温めるもので、作法に則り和歌を唱える。

(鳥船神事)
「朝夕に 神の御前に禊して すめらが御代に仕えまつらん」

この後、小林さんは神職など10人と一緒に、羽黒山中にある国宝「五重塔」近くの祓川(はらいがわ)に入った。
神様との依り代(よりしろ)となる「御幣(ごへい)」を抱えながら、雪解け水が混じり冷たさが骨までしみる川の水に肩まで身を浸し、清めの言葉である「大祓詞(おおはらえのことば)」を唱えた。

「みそぎ」には身を清めて神様に誓いを立てる意味があり、小林さんは5分以上身を浸して、養成所での決意を示した。

(小林主浩さん)
「とても清々しい気持ちになりました。心身ともに清められたので、これからも一層修行に励んでいきたい。地域の方々に信頼される神主を目指したい」

小林さんは今後2年間住み込みで養成所生活を送り、祈祷や祭事など神職としての基本的なことを学ぶという。

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