人々は、いつの時代も「月」に引かれる。日本最古の物語「竹取物語」で、かぐや姫は月の都へ帰っていく。最近では、日本人宇宙飛行士が月面着陸する予定の国際月探査「アルテミス計画」も進行中だ。その神秘は常に人類の興味をかき立ててきた。

 世界を熱狂させた「アポロ11号の月面着陸」の映像がフェイク映像だったのではないかという有名な「都市伝説」を題材にした本作。ベトナム戦争が泥沼化し、宇宙開発競争では冷戦中のソ連に後れを取り、アポロ計画は米国民の関心を失いつつあった。起死回生を目指す米航空宇宙局(NASA)は、PRマーケティングのプロを雇い、あの手この手でアピールする。純粋に宇宙、月への思いを実現したいNASA職員と、月面着陸で国の威信を取り戻したい政府のすれ違いが、いつしか思わぬ方向へ進んでいく。果たして、月面着陸の映像は本物だったのか、偽物だったのか。結末はぜひ劇場で。

(DX戦略局・屋良朝輝)

◇シネマQ、ライカムで上映中

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