空洞の内部に上部の割れ目から陽光が差し込むと、下に「光の舟」(帯)が出現する=札幌市南区で2024年7月14日、安味伸一撮影

 札幌芸術の森美術館(札幌市南区)の中庭に、中札内村在住の彫刻家で中札内高等養護学校教諭の藤原千也(かずや)さん(45)が制作した巨大彫刻「太陽のふね」がお目見えした。円すいを半分に割った形で中は空洞だが、時間帯によって上部の割れ目から日光が差し込み、細長い帯状の「光の舟」ができる。2027年4月まで展示される予定だ。

 十勝産のカラマツ材を鉄製の枠に幾層にも貼り付けて全面に墨を塗った。藤原さんは「大木が倒れて、地球の奥に入り込んだ」と解説。「空洞の中で生命体である太陽とのつながりを強く感じていただきたい」と話している。

全長19メートルもある「太陽のふね」全景=札幌市南区で2024年7月14日、安味伸一撮影

 14日は完成を記念して帯広市在住の舞踊家、松本道子さん(91)が作品の前で創作ダンス「その光の中へ」を演じた。松本さんは作品を目にして「オーラのようなものが自分の体の中に降ってきて、圧倒された」と語った。【安味伸一】

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