8月3日と4日に開催される「松江水郷祭」。湖上花火大会にあわせて、約500機のドローンを使ったショーが初めて開催されます。最新技術を活用した光の演出の舞台裏を取材しました。
7月27日、栃木県小山市、大学のキャンパスに運び込まれた樹脂製のケース。中から取り出されたのは…ドローンです。その数500台、大きさは約30センチ四方で、LEDライトが搭載されています。
小山市の市制70周年を記念してドローンショーが開催されることになり、その準備が行われていました。
本番は翌日の花火大会ですが、この日は予告なしの「サプライズショー」が計画されていました。
レッドクリフ・プロデューサー:赤木健司さん:
ドローン1台1台にプログラミングされたデータと送り込んで、その通りにドローンが動いてくれる。基本はプログラムされているので、ボタン一つ押せばアニメーションの一連の流れが空に浮かび上がる。
ショーを手がけるのは、東京の「レッドクリフ」という会社。3年前に初めてドローンショーを上演、これまでに各地で約60回、光のアートを披露しています。その現場に、島根出身のスタッフがいました。演出や主催者との調整などを受け持つプロデューサーの相場和大さん。松江で生まれ、幼い頃を過ごしました。
その後移り住んだ秋田で出会った同級生に誘われ、制作に携わっています。
レッドクリフ・プロデューサー:相場和大さん:
生まれた場所が島根県松江市ですので、4~5歳くらいまでしかいなかったが、楽しかった思い出もあるので、生まれ故郷での初のドローンショーで楽しみです。
500機のドローンの動きは、1機ごとにプログラミングされていますが、立体的な表現に欠かせないのがドローンの位置の測定です。ドローンには、人工衛星の電波を利用するGPSが搭載されていますが、メートル単位で誤差が発生、精度を向上させるため測量などでも使われる技術を組み合わせて、誤差を数センチ程度に抑え、ドローン同士はぶつかることなく飛行できます。
グラウンドに並んだ500機のドローン。スタッフが1機1機、接続の状態や機体に異常がないかを確認しました。
しかし突然の激しい雨と雷に見舞われ、「サプライズショー」は急きょ中止になりました。
ゲリラ豪雨から一夜明けた花火大会の当日、ドローンショーも本番です。500機のドローンも入念にチェックが行われました。本番の約4時間前にはテストフライトも行われました。雨の影響はほとんどなく、準備はほぼ完了です。
午後7時過ぎ、花火大会が開幕。約2時間で2万発が打ち上げられる小山市最大の夏のイベントです。
そして500機のドローンが、さまざまに動きながら、夏らしい風景や市内で繁殖が確認されたコウノトリなど、小山市ならではの題材を夜空に描き出しました。
レッドクリフ・プロデューサー・赤木健司さん:
松江でのショーは、水にちなんだもの、島根、松江にちなんだものが皆さんに見てもらえたら。ぜひ楽しんでいただきたい。
松江水郷祭のドローンショーは、8月3日と4日にいずれも午後8時から上演されます。
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