大野市にある標高1441mの銀杏峰(げなんぽ)は、雪解けとともに様々な花が咲き”花の銀杏峰”とも言われています。標高の高い山では残雪もありますが、日ごとに暖かくなり本格的な登山シーズンが始まる中、山はどんな様子なのでしょうか。取材班が地元の登山ガイド一緒に先週、銀杏峰に登りました。
    
登山口にある宝慶寺(ほうきょうじ)いこいの森。現在は閉鎖中ですが、サクラがまもなく満開を迎えようとしていました。
  
名松コースから、整備された登山道を進みます。登り始めて早々に、春の花が出迎えてくれました。淡いピンク色が可憐な「トクワカソウ」や「ショウジョウバカマ」。さらに、純白の花「タムシバ」です。ヤマザクラも見ごろを迎えていました。
  
枯葉を踏みしめながら登り進めると、標高が上がり、徐々に風も強くなってきました。さらに、残雪も。ルートの確保が難しくなります。
 
つま先で雪を蹴り、階段をつくりながら慎重に登っていきます。時折、緩む雪に足をとられながら斜面を越えると「前山」に到着。山頂までもう一息です。
 
一歩一歩、踏み固めるように雪面を登っていき尾根に出ると、登山ならではのご褒美が。
山岳ガイド:「白山が意外と近くに見えるね」
  
途中、二ホンカモシカの足跡も発見しました。
  
視界が開け、勾配もなだらかに。出発から約3時間、山頂へ到着しました。お地蔵さまが登山客の安全を見守っています。
  
360度の大パノラマが広がり、大野平野の向こうにはたっぷりと雪をたくわえた白山連峰の雄大な姿がありました。
   
【取材記者のコメント】担当:山田千代
私は年間40回ほど山に登っています。今回登った銀杏峯は、標高の高い所には、まだ雪と寒さが残っています。この時期、標高1200メートル以上の山は残雪があると考えて良いと思います。

この時期の山の魅力は、葉が生い茂る前の木々の姿や高山植物などの花から、季節の移ろいを敏感に感じられるところです。6月には、県内では銀杏峯でしか見られない「オオヤマレンゲ」が咲き、登山客を楽しませています。
 
ゴールデンウィークで登山客が増える時期。山にお出かけの際は、天候に注意して服装などの装備を準備してください。

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