極彩色のポップな画風で知られるアーティスト、グラフィックデザイナーの田名網敬一(たなあみ・けいいち)さんが今月9日、くも膜下出血のため死去した。88歳だった。葬儀は近親者で行った。
東京生まれ。現在の武蔵野美術大デザイン科在学中の1957年、日宣美展で特選を受賞。卒業後は広告会社を2年ほどで退社し、イラストレーション、アニメーション、絵画など幅広い分野の創作を手がけるように。75年には、日本版の月刊「PLAYBOY」初代アートディレクターにも就任した。
幼少期の戦争の記憶やアメリカ大衆文化の影響が色濃く反映された、幻想的な作風が特徴。国内外のデザイナーからの支持も厚く、ファッションブランドとのコラボも多数手がけた。91年には京都造形芸術大(現・京都芸術大)の教授に就任した。
近年国際的な評価が高まっており、ニューヨーク近代美術館やシカゴ美術館などにも作品が収蔵されている。今月7日から東京の国立新美術館で初の大規模回顧展を開催中だった。
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