高さ50メートルの展望室などからなる古代蓮会館のタワー=2024年6月17日午前7時34分、中山信撮影

 昨年公開の映画「翔(と)んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」の劇中に、「行田タワー」の名前で登場し話題となった行田市小針の公園「古代蓮の里」にある古代蓮会館のタワーと展望室。これまで正式名称はなかったが、市は行田の知名度向上に役立てようと、正式に「行田タワー」と命名することに決めた。2025年3月にはお披露目式も開く予定。

 展望室は高さ50メートルにあり、地上とはエレベーターで昇るタワー部分でつながっている。市を代表するランドマークで、ギネス世界記録に認定されている巨大な田んぼアートを見下ろせる景観の良さでも知られる。

 23年の田んぼアートで「翔んで埼玉」を題材に主人公らを描いたところ話題となり、展望室を訪れるファンらが急増。最近も「映画に登場する行田タワーを見に来た」という来訪者が跡を絶たない人気が続いているという。今年は、能登半島地震の被災地復興を願って「がんばろう!能登 日本遺産 キリコ祭り」をテーマとしており、現在見ごろを迎えている。

映画「翔んで埼玉」とコラボレーションした2023年の田んぼアート=同市小針の「古代蓮の里」展望タワーから2023年7月12日午後0時46分、中山信撮影

 命名に伴い、市はタワー部分の外壁に上から「行」「田」「タ」「ワ」「ー」の巨大な文字などを配置する看板を設置し、お披露目式はレーザーマッピングを用いた華やかなイベントとすることを計画。看板設置とお披露目式の費用計2400万円は趣旨に賛同する市民や企業から寄付を募る。市外の市民向けのクラウドファンディング型ふるさと納税(目標金額400万円)を10月3日から12月末まで、企業版ふるさと納税(同2000万円)は25年3月末まで募集する予定だ。

 ふるさと納税など寄付の問い合わせは、同市企画政策課(048・556・1111内線310)。【中山信】

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