国内最大級の野外音楽祭「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル(ロッキン)」が14日、茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園に5年ぶりに戻ってきた。玄関口となるJR勝田駅東口広場では、「ROCK」の文字をかたどったオブジェも改修され、来場者を迎える準備は万全だ。
市によると、オブジェは縦横約2・7メートル、奥行き約1・4メートルで、2018年に主催者の「ロッキング・オン・ジャパン」が市に寄贈。駅に降り立った瞬間からロッキンの雰囲気を演出する。経年劣化で色あせたり、塗装が剥がれたりした部分があったため、再始動を前に同社が費用を負担して、輝きを取り戻した。
00年から始まったロッキンは19年まで海浜公園を会場としたが、新型コロナウイルスの影響で20、21年は中止に。特に21年は、県医師会からの中止や延期の検討要請などにより、直前に開催を断念した。22年は会場を千葉市に移転。今年は開催25周年とひたちなか市制30周年を記念し、千葉市と海浜公園の2会場開催となった。
地元は「ロックの街」としての再始動に燃えており、13日には勝田駅近くで、ひたちなか商工会議所が前夜祭を開催。後半日程の21、22の両日は、茨城工業高専の生徒が制作した映像などをオブジェに投影するプロジェクションマッピングがある。
オブジェと、過去の開催日や出演アーティストを記した「床面プレート」に見入っていた同市の女性会社員(46)は「ロッキンが戻ってきてくれて、街がにぎやかになる。来年以降も市内に来てもらいたい」と話した。
15日に会場で参加するという同市出身のパート従業員の女性(32)は学生の頃、開催時にグッズ販売のアルバイトをするなど思い入れがあるという。「地元で開催されるのはすごくうれしい。『推し』(のアーティスト)が出るので、同じ空気を吸えると思うと感無量」と胸を高鳴らせていた。
ロッキンは14、15日と21~23日の計5日間、海浜公園で開かれる。【川島一輝、鈴木敬子】
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