サブリナ・カーペンター(3月10日、ロサンゼルス) Featureflash Photo Agency-Shutterstock

<宇宙をイメージしたセットで、宇宙飛行士やエイリアンに扮したバックダンサーと共に会場を盛り上げたが...>

歌手サブリナ・カーペンターが、9月11日に行われた米音楽専門局MTVが主催するミュージックビデオの祭典「Video Music Awards(VMA)」で、エイリアンに扮したダンサーとキスをして「気持ち悪い」「正直に言って変」「あのエイリアンになりたかった」と賛否を呼んでいる。

【写真】【動画】セクシー衣装で熱烈パフォ...サブリナ・カーペンターの「エイリアン」との賛否両論キスシーン

「Espresso」で最優秀楽曲賞を受賞したサブリナは、ニューヨークのUSBアリーナのステージに登場し、宇宙をイメージした壮大なセットで宇宙飛行士やエイリアンに扮したバックダンサーと共にパフォーマンスを行った。

新アルバム「Short n' Sweet」からシングルカットされた「Please Please Please」から「Taste」「Espresso」と続くメドレーの中盤、エイリアンと抱き合ってラブシーンを演じる宇宙飛行士を押しのけ、エイリアンと熱烈キスをする演出で会場を盛り上げた。

「大先輩」も反応

VMAではこれまでも数々のキスシーンが披露されてきたが、2003年にマドンナがブリトニー・スピアーズとクリスティーナ・アギレラの2人とキスをしたパフォーマンスは歴史的な出来事として人々の記憶に刻まれている。その当事者でもあるブリトニーは、自らのパフォーマンス以来となるサブリナの衝撃的なキスにすかさず反応。

「みんなVMA見た?私は見ていないけど、スマホでサブリナ・カーペンターのYouTube動画は見たよ」と語る動画をインスタグラムに投稿し、「なぜ彼女はステージ上でエイリアンにキスをしたの?私は彼女が死ぬほど好きだけど、あのキスは理解できない。なぜ女の子にキスしなかったの?あれは変だよ」と、大先輩として率直な感想を述べた。

一方で、マドンナが1991年のアカデミー賞で着用した伝説のマリリン・モンローを彷彿させるドレスを纏ってレッドカーペットに登場したサブリナが、ブリトニーの名前を口にしたことにも言及。「私は子持ちだし、ちょっと年を取っているから自分が有名人だということを忘れてしまうことがある。だからちょっと嬉しかった。ありがとう」と喜んだ。

しかし、ファンが注目したのは、衝撃的なキスだけではなかった。VMAの前日に行われた米大統選の候補者2人によるテレビ討論会で共和党のドナルド・トランプ前大統領が、外国人という意味で「Aliens(エイリアン)」の単語を使って民主党のカマラ・ハリス副大統領の不法移民政策を批判して物議を醸していたことに着目。

宇宙人(エイリアン)の登場は政治的意図があったと推察する声が相次ぎ、「彼女(ハリス)は刑務所にいるイリーガル・エイリアン(不法移民)に性転換手術をさせたがっている」と発言したトランプを皮肉るユーザーが続出。

「サブリナは刑務所で性転換手術を受けたイリーガル・エイリアンをバックダンサーに雇うなんて優しいね」「これがイリーガル・エイリアンへの挨拶」「刑務所から来た性転換したイリーガル・エイリアンとキスするなんて信じられない」など、エイリアンつながりでトランプを揶揄するコメントがネットを賑わせている。

[筆者]
千歳香奈子
北海道・札幌市出身。1992年に渡米し、カリフォルニア州サンタモニカ大学で写真を学ぶ。96年アトランタ五輪の取材アシスタントとして日刊スポーツ新聞社アトランタ支局に勤務。ロサンゼルス支局、東京本社勤務を経て99年よりロサンゼルスを拠点にハリウッドスターら著名人へのインタビューや映画、エンターテイメント情報等を取材、執筆している。日刊スポーツ新聞のサイトにてハリウッド情報や西海岸のトレンドを発信するコラムも寄稿中。著書に『ハリウッド・セレブ』(学研新書)。

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