大野市では2024年4月に、5校あった中学校が陽明中学校と開成中学校の2校に統合され、校舎の改修工事が進められています。改修の一環で、閉校した学校の土を使った土壁を設けることになり、20日は陽明中学校の生徒たちが壁塗りに挑戦しました。
 
土壁が施工されることになったのは大野市の陽明中学校の生徒玄関です。土壁の材料には、陽明中学校の土と統合された尚徳中学校、和泉中学校の土が練り込まれています。
 
設計担当者は「閉校になってしまうのは寂しいと思い、何かしら陽明中学校に和泉、尚徳のものを残してあげたいというメッセージ」と話します。
 
20日は、2年生の2クラスの生徒が、竹でできた「小舞」という下地に、土を塗り込んでいく「荒壁」という工程を体験しました。柔らかく発酵した土を手に取り、丁寧に竹の間に塗っていき、コテを使って表面を整えていました。
 
生徒たちは、土壁は、燃えにくく湿気の調整ができるといわれ古くから蔵などに使われてきた歴史についても学びました。生徒たちは「コテで塗ることや色んな経験ができてよかった」「陽明中の土と尚徳中の土と和泉中の土が合わさって壁になって、いま以上にもっと仲が深まるとうれしい」「学校はなくなってもずっと残ってくれるのはうれしい」などと話していました。
   
11月下旬には、残りの2クラスが仕上げ塗りを体験する予定です。また、上庄中学校を統合した開成中学校でも、10月に生徒が土壁塗りを体験することになっています。

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