歌手・俳優の星野源さんが、エッセイ集「いのちの車窓から 2」の発売を記念して、トークイベントを行いました。
2014年から2023年にかけて、雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載していたエッセイをまとめた「いのちの車窓から」(2017年3月刊)は、累計発行部数45万部を突破(電子書籍含む)の大ヒットを記録しました。今回、7年半ぶりに発売された「いのちの車窓から 2」は、9月30日(月)に発売されると、エッセイとしては異例の初版で12万部を突破しました。
初版で12万部となったことに星野さんは”一番最初のエッセイ集「そして生活はつづく」とか何千部からのスタートだったので、最初から12万部はありがたいですね”と笑顔。そして、7年半ぶりの出版について、”7年半の開きがあって、1話を読み返した時に「他人っぽい」「こういうことも書いたな~」ということからスタートしました”と振り返り、”去年、連載が終了したので、本当は去年出したかったけど、音楽に集中していたのもあり、この本はものすごく大事に作りたいって思って、連載分の加筆修正も書き下ろしもあって。書き下ろしもこの作品を作る上で、大事なピースとして作りたかったので、3か月くらいかけてじっくりやったので、それがいい感じにできた”と満足そうな表情を見せました。
星野さんが文筆家として活動を始めたのは約20年前。その原点について星野さんは”中一の時に演劇を初めて、同じ時期に音楽を始めた。小学生の時に日本語の授業が好きで、感想文や作文を書くのが好きで、文章を書く仕事に憧れがあって、勝手に書いていた。趣味でやっていた音楽と役者が20歳以降、仕事になる中で、文章を書きたいなって思いつつ書けなかった理由はメール”と回顧。そして、”僕が20歳過ぎたくらいから、PHSとかメールを書くのが増えてきて、「メールを打つ」っていう作業が下手で、自分の想いが全然伝えられなかった。上手くなるにはどうしたらいいかと思った時に、「仕事にしよう。仕事にしちゃえば責任もあるから頑張らないといけない」と思って、知り合いの編集の人に「何字でもいいので連載をやらせてください」ってそこから始まった。”と語りました。
その上で、文章を書く上で意識していることを尋ねると、星野さんは”書き始めたころは「何か面白い文章を書きたいな」って、面白い自分の体験を探すみたいな感じだったんですけど、「いのちの車窓から」に関しては特に何も考えないで書き出した。パソコンの前に座って「何を書こうかな?」から「そういえばあんなことあったな」って書き始めて、書きながら終わりが見えてくる、自分が「これどうやって終わるの?」っていうスリリングな感じなところから、急に(考えが)生まれるのが凄く気持ちがいい。作為的にするのではなく、自然に出てくるのを書き留めていくのを気を付けています。”と明かしました。
そんな星野さんにとってエッセイとは”自分との対話。(自分と)向き合うのはしんどくて、向き合いたくないけど、エッセイを書くと向き合わざるを得ないので、自分と対話しながらやっています。例えば、悲しかったら本当に100%悲しかったのかって聞いていくと、実は70%悲しいで、20%どうでもよくて、10%面白いだったり、エッセイを書くことは自分にとってセラピー”だと分析しました。
【担当:芸能情報ステーション】
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