これから本格的な登山シーズンを迎えます。26市町村みやざき元気プロジェクト、今週は高原町ウィークです。霧島連山の中で最も東に位置する「高千穂峰」を紹介します。

標高1574メートル。宮崎と鹿児島の県境にある高千穂峰。古事記や日本書紀に登場する天孫降臨の舞台とも言われ、その山頂は「高原町蒲牟田0番地」と呼ばれています。

(又川岳人記者)
「4月13日、高千穂峰が今シーズンの山開きを迎えました。こちらでは神事が行われていて、これから役場の関係者や登山愛好家などおよそ20人が山頂を目指します。」

参加者たちが登るのは4つの登山コースのうち、高原町の第5砂防ダムを出発する「天孫降臨コース」。高低差912m、往復5.4kmの道のりです。

(72歳の参加者)
「頑張ります!」

天孫降臨コースは、木々に覆われた林床部が長く、森林浴をしながら四季折々の植物や景色を楽しめるのが魅力の一つです。

登山道は、雨風や長年登山客が行き来したことで倒木や足場の悪い場所などが増えていて、町が昨年度から階段や水切り溝などの再整備を進めています。

(高原町産業創生課 森山業課長)
「国立公園内なので、景観を絶対に壊さないように、コンクリートを使わずに補修工事を今年やっていく。」

目指すは、安全の確保と登山客の呼び込み。高千穂峰の登山は、鹿児島側の高千穂河原コースが人気ですが、高原町側にもここでしか見られない絶景があります。

山頂へ続く尾根に立つ通称「風の鳥居」。山岳信仰の対象だった高千穂峰はかつて多くの修行僧が登り、その最後の関門としてこの鳥居が建てられました。

休憩を挟みながら登ることおよそ4時間。山頂に到着しました。

(参加者)
「達成感がありますね。登ってきて良かった。」
「きつかったけど達成感がありますね。よかったです。」
「山頂で食べるおにぎりの味は?」「おいしいです。めちゃめちゃおいしいです。」

(高原町産業創生課 森山業課長)
「みんなで一緒に景色を楽しみながら登ることができたので、山開きとしてはすごく良かった。あとは整備してみんなで守って、そして、宮崎県側から高千穂峰に登ってもらえるようにPRを全力で、みんなで協力してやっていきたいと思います。」

高千穂峰はこれから新緑の季節を迎え、ミヤマキリシマなどが山を彩ります。皆さんも歴史を感じる天孫降臨の道を登ってみてはいかがでしょうか。

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