ミュージカル『レ・ミゼラブル』の製作発表記者会見が16日、帝国劇場で行われました。
帝国劇場クロージング公演の一つであるミュージカル「レ・ミゼラブル」。
原作は、フランス文学の巨匠ヴィクトル・ユゴーが自身の体験を基に、19世紀初頭のフランスの動乱期を舞台に当時の社会情勢や民衆の生活を克明に描いた大河小説。日本では1987年6月に帝国劇場で初演を迎え、以来熱狂的な支持を得ながら、東宝演劇史上最多の3459回という驚異的な上演回数を積み上げ、全世界での観客総数も1億3,000万人を突破した”世界の演劇史を代表する作品の一つ”となっています。
製作発表では歌唱披露も行われ、ジャン・バルジャン役の飯田洋輔さんが「独白」、ファンテーヌ役の昆夏美さん・生田絵梨花さん・木下晴香さんが「夢やぶれて」、アンジョルラス役の小林唯さんがアンサンブルキャストと共に「民衆の歌」、エポニーヌ役の清水美依紗さん・ルミーナさんが「オン・マイ・オウン」、全キャスト揃って「ワン・デイ・モア」を披露しました。
これまで、コゼット、エポニーヌを演じてきた生田さんは今回、役替わりでファンテーヌ役に挑戦。生田さんは”初めて帝国劇場に立ったのが、コゼットの時でした。今回、クロージング公演としてしっかり踏みしめていきたいなと思っております”と挨拶しました。
また、ファンテーヌ役の3名での歌唱に、昆さんは”私たちの前が飯田さんの「独白」で3人で引き継いで「よっしゃ!」って行ったんですけど緊張しました”と笑顔を見せました。生田さんは”本番に立つと3人で同じステージ立つことはないので大事な思い出になったし、一緒に緊張して終わってハグして、チーム感を感じられました”と語りました。
そして今回初出演の木下さんは”この日のために3人で時間が合えば合わせてやってきて、今日も緊張を分け合って届けることができて、嬉しく思います”と振り返りました。
製作発表でトップバッターとして「独白」を歌唱した飯田さんは”緊張して、考えないように袖でスタンバイしていたら(吉原)光夫さんが「宇宙みたいだから気にするな」って言って下さって、出ていったらやっぱり歌っている途中くらいから手が痺れ出して緊張していたんだなって”と歌唱を無事に終えてホッとしたような表情を見せました。
そんなアドバイスをした吉原さんも、2011年に製作発表で「独白」を歌ったと振り返り、”その時がトラウマでこの劇場が嫌いで嫌いで。『レ・ミゼラブル』も好きな作品なんですけどやるたびに怖くて辛くて苦しくてもう一回やるんだって「よっこいしょ」する自分がいる。それだけ自分の人生と『レ・ミゼラブル』が凄く密接。”と吐露。続けて”それを14年目でやることが凄く大きくて、この大嫌いな劇場と一緒に幕を閉じられるということも意味があると思って、この劇場を眺めていた。この劇場には色んな思いや色んな人たちの声や影がいっぱいあります。今回はそれと一緒に手を携えて仲直りをして楽しく終えられたらいいな”と意気込みました。
そして『レ・ミゼラブル』の魅力について吉原さんは、”一人の人生の大河を演じるのは精神的にも身体的にもエネルギーを持っていかれる。この作品は自分の人生を懸ければしんどくなるし、適当にやれば楽になるけど、このカンパニーは楽にはさせてくれない。自分の人生と照らし合わせて、勝負させる気にさせるので、この劇場もレミゼも好きだけど、同じように辛さと苦しみ、怖いことがある。”と明かしました。さらに、”でもそれを新しい出演者の方は楽しんだことがいいのかなと思うし、みんな同じ気持ちなんだよ。みんな辛くて、手が震える思いで舞台に立っているということでいいチームになれる。”と新キャストへ激励を送りました。
【担当:芸能情報ステーション】
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