北海道にゆかりのあるマンガ家は350人以上――。

 マンガなどのポップカルチャーをいかしたまちづくりを模索している札幌市が、体験型マンガ展「SAPPORO MANGA PARK」を白い恋人パーク別館コレクションハウス(西区宮の沢2条2丁目)で開催中だ。12月8日まで。入場無料。

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 「ゴールデンカムイ」「プリンシパル」「銀の匙 Silver Spoon」「うしおととら」……。会場には、札幌の名所が描かれている人気作品がずらり。しかも、手に取って読める。1920年代から始まる北海道ゆかりのマンガ史パネルを見ているだけで楽しい。

 ライブラリーコーナーには、「気持ちに寄り添う」をテーマに司書がえりすぐったマンガが並ぶ。「SLAM DUNK」や「美少女戦士セーラームーン」などの名作もあれば、「娘がいじめをしていました」のようなコミックエッセー、ノーベル文学賞受賞作家の代表作「戦争は女の顔をしていない」をコミック化した作品も。ジャンルや発表年代も幅広く、新たな作品との出会いの機会になりそうだ。また、有料で人気漫画の世界を体感できる「ブルーピリオド展」やグッズ販売コーナーもある。

 札幌市まちづくり政策局によると、少女漫画界の巨匠・大和和紀さんと山岸凉子さんから「北海道マンガミュージアム構想」を提案されたことを機に、市はマンガなどを活用したまちづくりの可能性を2年ほど調査してきた。今回の企画はその「実験」。「ライブラリー」「ミュージアム」「ビジネス」の各機能を連動させた仕掛けに、2カ月弱という期間中でどれほどの反響があるか注目している。

 「SAPPORO MANGA PARK」は月~木・日曜・祝日は午前10時~午後6時、金・土曜午前10時~午後8時。ブルーピリオド展(一般2千円)は金・土・日・祝日のみ開催。(原知恵子)

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