有名人の“忘れらない場所と人”を紹介する「私の地元の歩き方」。俳優・神木隆之介さん(31)の修学旅行を巡る数々のエピソードに、同級生が語る俳優・斎藤 工さん(43)の「仏のような」中学時代とは。

恩師が掛け合い実現した「思い出作り」

神木隆之介さんが生まれてから小学校卒業まで過ごしたのは、埼玉県の富士見市。

東武東上線「鶴瀬駅」近くにある写真館『スタジオ エミューズ』には、神木さんが3歳のころの写真が飾ってあります。

七五三の衣裳を着て微笑む神木さん。すでにCMの仕事もしていたので普通の3歳とはちょっと違ったようです。

『スタジオ エミューズ』大久保政彦さん:
「撮影の時に、『笑って』って言ったら、ちょうどいい具合に笑える感じで。『緊張しないんですか?』とか聞いたら、『本番の時は、やる時はやります』みたいな」

そんな神木さんが育った富士見市はファミリー層に人気の街。東武東上線エリア最大級のショッピングセンター『ららぽーと富士見』ができたことで利便性もアップし、人口も増えているんです。

と、ここで「隆之介く~ん。元気ですか~?」と登場した男性は…

神木さん:
「あっ北田先生!小学校6年の時の担任の、お世話になった先生。変わっていない(笑)」

神木さんの元担任、北田裕一さん(61)です。

北田さん:
「本当に普通の小学6年生だったので、今テレビに出てくるのを見てると、その頃の神木くんと全く変わらなくて、楽しくやっているなと」

俳優をしながらの小学校生活。卒業と同時に鶴瀬を離れた神木さんですが、「ぜひ味わってほしい」と地元の人が推すのが「富士見うどん」です。
「糧(かて)」と呼ばれる、ほうれん草などの地場野菜を茹でたものが添えられ、うどんと一緒に食べるのが特徴。

鶴瀬駅前にある『元祖富士見うどん いわ蔵』で、元担任の北田先生が食レポしてくれました!

北田さん:
「いただきま~す。肉汁うどんは埼玉県では有名ですけど、コシがあって、つゆもおいしいです」

先生の食レポに大爆笑の神木さん。さらに、先生の横で一緒にうどんをすする男性が登場すると「懐かしい黄金コンビ!!」とビックリ。

サプライズ登場したのは、小学校時代の校長先生、矢島健三さん(77)。芸能活動で学校を休むことも多かった神木さんに「なんとか思い出を作ってもらいたい」といつも考えていたといいます。

矢島さん:
学校に来ないと思い出が残らないんですよ。だから6年生の時ぐらいは少なくとも学校生活で友達と一緒にというのが根底にあったので、修学旅行ですね。思い出作りをしてもらいたいというのが真っ先にあった」

矢島先生が周囲に掛け合い叶った思い出、日光への修学旅行。
旅行写真を撮影したカメラマンは今でも忘れられないシーンがあるといいます。

『隈川写真館』隈川英孝さん:
「日光東照宮はいっぱい人がいるじゃないですか。神木くんのまわりを体格の良い男の子が囲んでギャラリーから守るようなね。みんなで応援していた感じ」

それからおよそ20年。日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』では主演俳優として高度経済成長期を生きる青年を演じる神木さんに、当時を知る矢島先生は…

矢島さん:
「われわれの頃は、苦労がどの家庭も多かった。みんな隣近所に助けられて成長していった。まわりからも叱られることはしょっちゅうでした。小学校時代の隆之介くんを思い出しながら、どんな役を演じてくれるのか楽しみです。頑張ってください」

同級生女子が語る斎藤工の「仏の顔」

高校時代には、レンタルビデオ屋で「ア行」から全部の映画を借りるほど映画好きだったという斎藤さん。その“映画愛”をはぐくんだ原点の1つが『下高井戸シネマ』です。

昔の名作も上映できる、フィルム用映写機を残す映画館で、子どものころ父親と映画鑑賞した思い出の場所だといいます。

そして転校生だったので友達が少なかったという中学時代に「すごく話しかけてくれて仲良くしていた」というのが同級生の女子、吉村 有さん(42)。

吉村さん:
「入学してすぐの時に、男の子にかわれたことがあったんですけど、その時に斎藤くんが助けてくれて。なんかこう仏のような感じ。面白さもあり、優しさもあり、出しゃばってなくて。個人の見解ですけど(笑)」

そんな吉村さんの実家は、およそ50年続くオーダースーツの老舗『洋服の並木』(東京・世田谷区)。

「ミッシェル・ガン・エレファント」や「東京スカパラダイスオーケストラ」など名だたるミュージシャンをはじめ、「サンドウィッチマン」など芸人もスーツを作り、“並木のスーツを着ると売れる”というジンクスがある名店です。

斎藤さんも「モッズスーツの聖地で、憧れていた」と話し、自身が監督する映画の衣裳をオーダーすることもあるんだとか。
先代が亡くなり13年、その技術は吉村さんの弟が受け継いでいます。

『洋服の並木』並木 田さん(41):
「思ったより偏屈な父にファンがいた。プレッシャーじゃないけど、大事にされているのがすごくわかったし、店が無くなったら困る人がいるってことは、やっていかなきゃいけないと」

昭和の思いを今へとつなぐ街ー。

日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』では“昭和の男”を演じる斎藤さんですが、脚本も監督もプロデューサーも女性という今回のドラマは、「宮沢賢治の雨ニモマケズのような現場」だと話します。

斎藤さん:
「女性陣が本当に現場でよく走っている。何か不安な部分があればその部署に走って行って解消してくれるような頼もしい人たちが支えてくれている」

またドラマで初の“一人二役”に挑戦した神木さんも、「ヒューマン・恋愛・サスペンス・青春すべてがちゃんぽんのようにつまっている」と、自身も観るのが楽しみだと話しました。

(THE TIME,2024年10月18日放送より)

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