県立熊本聾(ろう)学校手話落語部の生徒たちが表現力や伝わりやすさを競う『手話パフォーマンス甲子園』で2連覇を果たしました。笑いと優勝をつかみとったパフォーマンスとは?

【生徒】
「この手話は何でしょう?」
「半導体です」

県立熊本聾学校手話落語部の部員たちです。『全国高校生手話パフォーマンス甲子園』での2連覇を報告するため県庁にやって来ました。

『手話パフォーマンス甲子園』は、手話による演劇やダンスで表現力や伝わりやすさを競うものです。

開催地は、全国で初めて『手話言語条例』が制定された鳥取県。予選には30の都道府県から58チームが応募し、16チームが全国大会に進出しました。

10回目の出場となった熊本聾学校は、そば屋の客が勘定をごまかそうとする古典落語『時そば』をアレンジしたコントで挑みました。

『ときそば今様(いまよう)』。そば屋を訪れた客がメジャーリーガー大谷 翔平 選手や少額投資の『NISA(ニーサ)』を話題に上げながら、勘定をごまかすことに成功します。

そば屋で勘定をごまかす客を盗み見た男。自分もやってみようと通りかかった店に入ります。そこは熊本県出身の男性が営む生ドーナツの店でした。

大将「地元の名物を材料に使っているんですよ」
客「そいつは粋だね」

客が熊本の名物を当てようと、馬刺しやからしれんこんを挙げますが・・・。

客「天草大王なんかも有名だよね」
大将「いえ、半導体です」
客「あのパソコンとかに使っているやつ?」

生ドーナツをおいしく食べきった客が、勘定をごまかそうとしたものの、結局、電子決済だったため、ごまかせず、失敗に終わります。

木村知事は「大きな動きや表情で表現されていて、表現力の高さに驚いた。手話を知らなくても、見ていると引き込まれる素晴らしいパフォーマンスだった」と感想を述べました。

大会では演劇・コント・ポエム部門で優勝。テンポの良さや伝わりやすい面白さが評価されました。

【木村 知事】
「『誇らしい』の一言。やはり熊本県から手話甲子園で2連覇、本当にうれしい。心から『おめでとう』と言いたい」

【県立熊本聾学校 手話落語部 森中 優友 部長】
「去年も優勝して2連覇という、めったにない経験をさせてもらった。頑張ってきたという成果を表すことができて、うれしく思っています」

後輩たちが3連覇を目指し、来年も『手話パフォーマンス甲子園』に挑みます。

【部員たち】
「手話パフォーマンス甲子園2連覇、優勝」

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