ギネス認定された縦9メートル、横27メートルにある世界最大の油彩画。四方を鏡で囲うことで近くで見ると無限の広がりを感じることができる=北海道新冠村の「太陽の森ディマシオ美術館」で2024年11月17日、貝塚太一撮影

 北海道新冠町の「太陽の森ディマシオ美術館」が所蔵する縦9メートル、横27メートルの油彩画が11月14日、「単一画家による最大の油彩画」としてギネス世界記録に認定された。

 作品はフランスの幻想絵画の鬼才と称されるジェラール・ディマシオ(86)が約3年の期間をかけて1997年に完成させたもの。美術館は旧太陽小学校を再利用して2010年にオープンした。油彩画は元体育館にほぼぴったりと納まっている。作品の上下左右は奥行き3・5メートルの鏡に囲われていて、目の前で見ると鏡に反射した絵画の世界観が無限に続いているように見える。

 ディマシオは鏡に映ることを想定して作品を制作した。絵の上部にあるブラックホールや左右の端にある顔や体は、実際の油彩画に半分しか描かれていない。自然光による展示に加え、1日8回、光と音の演出もある。

 美術館の谷本晃一専務理事は「ギネス認定以降、多くの反響がありました。世界中でここでしか味わえない芸術をぜひ体感してほしい」と語った。12月16日から来年2月28日までは冬季休館。料金は大人1700円、大学・高校生900円、中学生500円。小学生以下無料。【貝塚太一】

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