キム・カーダシアン(4月13日、米ロサンゼルス) Tinseltown-Shutterstock

<2足歩行型の人型ロボット「Tesla Bot」は2026年に販売開始予定。交流する様子を撮影したキムのインスタ動画には「うんざり」「金持ちが腹立たしい」といった非難が寄せられている一方、「1000万ドル相当の無料広告」などとの声も>

リアリティ番組の女王キム・カーダシアンが11月18日、実業家イーロン・マスクが率いる米電気自動車(EV)大手テスラが開発中の2足歩行型の人型ロボット「Tesla Bot(テスラボット:通称オプティマス)」を「新しい友人」と呼び、交流する様子をインスタグラムのストーリーに投稿。「自分専用のロボットを手に入れた」と話題を呼んでいる。

【動画】走る動作にフラダンス、投げキスまで...テスラ人型ロボット「Tesla Bot」と交流するキム・カーダシアン 一緒に「ハート」を作る様子も

2026年に販売開始予定のオプティマスと対話する動画を公開したキムは、「ハーイ」とオプティマスに向かって手を振って挨拶。オプティマスが手を振り返して応じると、今度は片手でハートマークを作りながら「これはできる?アイ・ラブ・ユーの印」と話しかけ、オプティマスと手を合わせてハートを完成させることに成功。「すごい!」と驚きの声をあげた。

その後も走る動作やフラダンスの動きを次々と披露し、キムの動きを真似て投げキスをしたり、じゃんけんをしたりと様々なタスクをこなし、能力の一部を実演。「あの走る動きは、私を虜にする」「キュート」とキムを歓喜させた。

オプティマスは、2本の腕と5本の指、2本の足と頭部を持ち、人間と同じタスクをこなせる理想のロボットと話題で、10月に米カリフォルニア州で行われたイベントで初お披露目されたばかり。価格は3万ドル以下になる見込みで、「犬の散歩をしたり、飲み物を提供したり、友達になることもできる」とマスクは話している。今回、キムが発売前のロボットをどのような経緯で手に入れたのかは分かっていない。

キムは別の動画でテスラの完全自動運転車両のプロタイプ「サイバーキャッブ」も披露。「私のライドが来たわ。新しいテスラのサイバーキャップよ」と話し、2026年発売予定のゴールドに輝く車体を紹介した。

これにはさすがに、「もううんざり」「金持ちが腹立たしい」と非難が殺到。ネットには「世間一般の人は生活に苦しむ中、金持ち自慢」「買ったの?それともギフト?」など多くのコメントが寄せられ、「聞きたいことがたくさんある」「これは予約開始が間近って意味?」「テスラの宣伝戦略」「1000万ドル相当の無料広告」などと話題を呼んでいる。

オプティマスとサイバーキャップを巡っては、ウィル・スミス主演の映画『アイ,ロボット』に登場するロボットや車に酷似していると指摘され、アレックス・プロヤス監督が「私のデザインを返して」とマスクに要求するなど盗作疑惑が浮上。

さらに、お披露目イベントではテスラの従業員が遠隔操作していたことも発覚しており、「ここで披露された能力は数年後には現実のものとなるかもしれないが、現時点では100%空想に過ぎない。この動画を見て騙される人もいる」と批判するユーザーもいた。

また、マスクがトランプ新政権で新設される「政府効率化省(DOGE)」のトップに起用されることが発表されていることから、「もうすぐ、政府でロボットが働き始める」などの書き込みあり、ネットをざわつかせている。

[筆者]
千歳香奈子
北海道・札幌市出身。1992年に渡米し、カリフォルニア州サンタモニカ大学で写真を学ぶ。96年アトランタ五輪の取材アシスタントとして日刊スポーツ新聞社アトランタ支局に勤務。ロサンゼルス支局、東京本社勤務を経て99年よりロサンゼルスを拠点にハリウッドスターら著名人へのインタビューや映画、エンターテイメント情報等を取材、執筆している。日刊スポーツ新聞のサイトにてハリウッド情報や西海岸のトレンドを発信するコラムも寄稿中。著書に『ハリウッド・セレブ』(学研新書)。

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