備前焼の魅力を世界に発信する取り組みです。備前市の窯元が海外の学生のインターンシップを受け入れていて備前焼の制作体験が行われています。

備前市にある備前焼の窯元、宝山窯で作業を体験しているのはスペイン・バルセロナから来たヌリア イシイさん(32)です。スペインのアートスクールで陶芸について学ぶヌリアさんは日本人の父の影響で日本の陶芸に関心があり、4月10日から約2か月間のインターンで一から備前焼を学んでいます。

(ヌリア イシイさん)
「日本の陶芸を学ぶだけでなく(日本人の)父親のルーツも知りたい」

花瓶など約10点の作品作りを体験しているヌリアさん。4月30日は窯焼きの作業を行いました。

(備前焼窯元 宝山窯 森敏彰さん)
「窯の中に冷たい空気が入ってくると割れてしまう原因になったり、温度が上がりにくくなるのでしっかり蓋をする作業になる」

ヌリアさんは窯の中に空気が入らないよう試行錯誤しながら窯の窓にレンガを積み上げていきます。

(ヌリア イシイさん)
「レンガを置く正しい場所を探す必要がある。スペインでもやったことがあるが、自分たちでカット出来たのでもっと簡単だった」
「備前焼の知識を共有するだけでなく、スペインでの陶芸活動に統合させていきたい」

(備前焼窯元 宝山窯 森敏彰さん)
「備前焼は物や人が (海外に)出ていくことは多いが、まだまだ技術や魅力の発信が乏しい。実際に来てもらうことで(備前焼を)知ってもらう機会を作っていきたい」

宝山窯ではこうしたインターンの受け入れを積極的に行っていくほか、5月1日から7日までは海外の観光客を中心に窯場の見学を受け入れるなどして備前焼の魅力を多くの人に発信したいとしています。

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