囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は9日、余正麒(よ・せいき)八段が志田達哉八段に黒番中押し勝ちして負けなしの5連勝とし、一力遼棋聖と同星首位に並び立った。敗れた志田は白星なしの6連敗でリーグ陥落が確定した。
事情は異なりながらもともに負けられない一戦は、序盤から石と石が接触する白兵戦が繰り広げられたが、中盤、余が志田の見ていなかった痛烈な決め手を放ち、一瞬で勝負を決めた。下辺の白の大石が生死を左右する本コウとなり、志田は盤上を4分間見つめてそのまま手を下さず、投了した。
首位の一力、余はともに残り3戦。7月の直接対決を前に、余は6月に関航太郎九段(1勝3敗)と、一力は許家元九段(4勝2敗)と打つ。関、許ともに残留争いの渦中におり、激しい戦いになりそうだ。(大出公二)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。