映画監督の立場を利用して俳優の女性に性的暴行を加えたとして、警視庁は14日、映画監督でアルバイトの榊(さかき)英雄容疑者(53)=川崎市中原区=を準強姦(じゅんごうかん)容疑で逮捕し、発表した。「否認します」と供述しているという。逮捕は3回目で、別の俳優女性への準強姦罪で起訴されている。

 捜査1課によると、榊容疑者は2016年7月中旬ごろと同年8月下旬ごろ、東京都渋谷区のホテルや港区のマンションの一室で、俳優をしていた当時20代の女性に、映画監督としての立場を利用してわいせつな行為をした疑いがある。

「売れるためには覚悟を見せろ」

 女性は、榊容疑者が監督を務めたテレビドラマにエキストラとして出演した。榊容疑者はその後、女性を渋谷区の居酒屋に呼び出し、「売れるためには覚悟を見せろ」と同区内のホテルに連れ込み、わいせつ行為に及んだという。別の日には女性を港区のマンションに呼び出し、「映画出演のため表情をビデオで撮る」などと言ってカメラを回し、わいせつな行為をしたという。

 榊容疑者宅から押収したSDカードに女性の画像が入っており、事件が発覚した。SDカードには計約10人の女性のわいせつな動画が残っていたといい、同課は他に被害者がいないか調べている。(遠藤美波)

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