日本と中国、韓国3カ国の首脳会談(日中韓サミット)が4年半ぶりに韓国・ソウルで開かれ、FTA(自由貿易協定)の締結に向けた交渉の加速などで合意した。

日中韓サミットは、日本時間の27日午前に開かれ、その後、3カ国の首脳による共同発表が行われた。

岸田首相「われわれは、地域の平和と繁栄に対する大きな責任を共有する日中韓3カ国の間で、幅広い分野で協力を進めていく決意を再確認しました」

経済については、自由で公正で包括的なFTAの実現に向け、交渉を加速していくための議論を続けることなどで一致した。

また、2025年から2年間を「文化交流年」と位置づけて、人的交流の拡大を目指すとしている。

さらに、持続可能な社会の実現に向け、少子高齢化対策など共通の社会経済課題に取り組んでいくことで一致した。

地域全体の安定と繁栄のため、3カ国とASEAN(東南アジア諸国連合)との協力を推進していくことの重要性も確認している。

そして、これらの内容を盛り込んだ「共同宣言」を発表した。

一方、会談の当日に“人工衛星ロケット”の打ち上げを通告した北朝鮮についても、意見が交わされた。

岸田首相「わたしから、北朝鮮が人工衛星の打ち上げを予告したことに関し、仮に発射を強行すれば国連安保理決議に違反するものであり、強く中止を求める旨、述べました」

共同発表で岸田首相は、「北朝鮮の非核化と朝鮮半島の安定が共通利益であることを、あらためて確認した」と強調した。

また岸田首相は、中国と韓国に対し、拉致問題の即時解決に向けた支援も求めた。

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