16日にも衆議院を通過する「共同親権」。離婚済みでも選べるため、現場の混乱を懸念する弁護士も…。
■「共同親権」16日衆院通過へ
一方、先週金曜日。この法案への賛成の意思を示していたのが、自民党・仁木博文衆院議員です。
この採決の数時間前のこと。審議中の仁木議員は、質問者の後ろでスマホを操作し、やがて…
共同親権に関する審議が始まりおよそ40分。がっくりとうなだれる仁木議員を、次に質問に立つ立憲民主党・寺田学議員が、心配そうに見つめていました。 寺田議員のXから「仁木議員は、委員会運営の責任者、理事の一人です。居眠りを続け残念な姿でした」 仁木議員の事務所に確認したところ、「映像を見てないので対応できない(秘書)」とのことでした。
離婚後の「共同親権」を可能にする、民法などの改正案は、16日の衆議院本会議を通過する見通しです。
みなと綜合法律事務所 斉藤秀樹弁護士「家族の在り方が全部、大きく変わりかねない。国民みなさんがこの法律案でいいんですかと『聞いてないよ』となりかねないので」 ■法案成立で家族の在り方変わる?懸念も
共同親権、すでに離婚していても無関係ではありません。法案が成立した場合、すでに離婚が成立していて単独親権の場合でも、遡って共同親権を申し立てることができるようになります。
20代「私は賛成。2人の子どもなので2人で話し合ったほうがいい」 一方、問題になりそうなのは、父母が激しく対立しているケースです。 立憲民主党 枝野幸男 衆院議員
「離婚する場合は、大部分は夫婦間でコミュニケーションがうまくいってないからで」 30代
「円満離婚じゃなければ受け入れ難い。介入されると、子育てしている側がストレスを感じて追い込まれなければいいな」 この点を、専門家も心配しています。 みなと綜合法律事務所 斉藤秀樹弁護士
「何年か前にやっとこさっとこ離婚が成立したと思ったら、本当に関わりたくないという人がすごく多い」 60代
「無理だと思う、仲が悪くて別れたと思う。もう会いたくない」 60代
「顔も会わせたくない。じゃべりたくない。そうかもしれない」 また離婚後、一方が再婚しようとする場合にも、共同親権だとこんな問題が懸念されます。 みなと綜合法律事務所 斉藤秀樹弁護士
「親が再婚することは全く自由だが、再婚相手と養子縁組をすることについて、共同親権の場合だと、双方の親の承諾同意が必要だと。そういったこと自体が精神的負担になるので、再婚して養子縁組をしない、という選択肢も増えてくるのではないか」 40代の2人
「少子化にストップかからない。だって面倒くさい、子ども産んだら別れるとき」
「勝手に(法律)作ってほしくない」 政府が「離婚後も双方が適切な形で子どもの養育に関わり、責任を果たすことが重要」とする法案。16日衆議院を通過する見通しです。 みなと綜合法律事務所 斉藤秀樹弁護士
「結婚や出産が人生のリスクファクターになってしまっては、さらに少子化が進む懸念すらある。日本全体として、立法府・政治家がきちっと考えてもらう必要がある」 この記事の写真を見る(12枚)
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