自民党本部=曽根田和久撮影

 自民党の積極財政派と財政再建派が7日、それぞれ岸田文雄首相と面会し、経済財政運営の指針「骨太の方針」に関する提言を手渡した。政府が2025年度の黒字化を目標とする国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)を巡り、見解が真っ二つに割れる両派。首相は「しっかり検討したい」と述べるにとどめ、明確な姿勢は示さなかった。

 PBについて、積極財政派の「財政政策検討本部」は黒字化への固執に反対している。首相と面会した西田昌司本部長によると、首相は「PB目標は掲げているが、必要な財政政策はやっていく」と述べたという。

 一方、財政再建派の「財政健全化推進本部」は、黒字化の目標を堅持する立場だ。首相に提言を渡した古川禎久本部長によると、首相は「金利のある世界に変わってきている中で、さまざまな目配りをしながら財政運営をしていく必要がある」と語ったという。【園部仁史】

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