自民党の麻生太郎副総裁は8日、福岡市内で講演し、党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正案について「民主主義にはどうしてもコストがかかる。禍根を残す改革は避けるべきだ」と述べた。麻生氏は同法改正案を巡る岸田文雄首相の対応に不満を持っているとされており、首相側を暗に批判した可能性がある。
同法改正案のパーティー券購入者名の公開基準額を巡っては、麻生氏らが現行の20万円超から10万円超への引き下げでとどめるよう主張したが、岸田首相が5万円超を主張する公明党案を受け入れた経緯がある。
麻生氏は講演の中で「政治活動、基盤を維持するには一定の政治資金が必要」と強調。「国会議員を目指す若者が政治資金の確保ができないと言って断念するのは残念。そういう方を支援する道をとらないのはいかがなものか」と苦言を呈した。【城島勇人】
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