町職員へのハラスメント行為が認定された前町長の辞任に伴う愛知県東郷町長選は9日、投開票され、無所属新顔で前町議会議長の石橋直季氏(38)が、同じく無所属新顔で前副町長の近藤悦規氏(60)を破り、初当選を果たした。
開票結果は石橋氏1万479票、近藤氏5583票だった。当日有権者数は3万4305人。投票率(前回44・83%)は47・43%。
石橋氏は、当選が決まると集まった支持者から祝福を受け、「素直にうれしい。不名誉な形で有名になってしまったが、人がやさしい本来の東郷町を示していきたい。みなさまの声を聴く町政にしたい」と話した。
選挙戦では、同僚だった多くの町議から支援を受け、巡回バスを中心に公共交通のあり方を抜本的に再検討するほか、公共施設などの老朽化に対応する「ストックマネジメント部署」の設置、小中学校のトイレ洋式化などを訴え、支持を集めた。
町政の継続と38年にわたる行政経験を訴えた前副町長の近藤氏は、前町長のハラスメントを制止せず、職員を守れなかった責任を指摘されるなど、逆風をはねのけられなかった。(奈良美里、松永佳伸)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。