職員へのハラスメントを巡る前町長の辞職に伴う愛知県東郷町長選は9日投開票され、無所属新人の前町議会議長、石橋直季氏(38)が、無所属新人の前副町長、近藤悦規氏(60)を破り、初当選を果たした。石橋氏は「ハラスメントに苦しんできた職員の大勝利だ」と宣言した。県内最年少の現職首長となる。
石橋氏は選挙戦で10年の町議経験と若さをアピール。ハラスメントが起きない職場作りや各地区での意見交換会の実施などを訴え、多くの町議の支援を背景に得票を伸ばした。
近藤氏はハラスメントを制止できなかったことなどの責任を第三者委員会に指摘され、選挙期間中も強い批判にさらされて支持を広げられなかった。
石橋氏は、当選が確実となった9日午後9時半過ぎ、町役場近くの特設会場に登場。支持者らとバンザイ三唱し、花束を贈られた。 報道陣の取材に対し、ハラスメント問題について「まず職員から聞き取りをし、どのようなケア体制が求められているかや、直接相談できる外部機関をどのように作るかを検討する。町長を始めとした上司の評価制度も検討してもいいと思っている」と話した。
投票率は47・43%(前回44・83%)。当日有権者数は3万4305人。【荒川基従】
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