6歳で沖縄戦を経験した語り部が自身の戦争体験を語り継ぐ講演会が6月9日に開かれ、糸満市摩文仁での壮絶な体験を語りました。

那覇市で開かれた講演会に登壇したのは6歳で沖縄戦を経験した喜屋武幸清さん(85)です。母や幼い兄弟たちと戦火を逃れるため、摩文仁の壕に身を寄せようとしましたが、日本兵によって幼い弟と妹が壕に入ることを許されず、離れざるを得なくなった悲痛な体験を語りました。

▽語り部 喜屋武幸清さん(85):
「(弟妹を岩陰に)寝かせて走ってきたりして、そうしたら3歳の弟が「かあちゃん、かあちゃん」って泣きながら追いかけてくるわけですよ。おふくろはまたその子供を抱えて、追いかけてこないところまで遠くに行って走って帰ってきて(自分たちがいる)壕についたんです」

「母親の気持ちを思うと、地獄のような戦争を生き延びても喜べなかった」と語る喜屋武さんは、沖縄戦を風化させないためにこれからも語り部として記憶を継承していくと話しました。

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