サボテンの国からサボテンの町へ「Hola!」。メキシコ観光大臣や在日大使らが13日、春日井市を訪問した。サボテン農園を巡ったり、サボテン尽くしのランチを食べたり、と「サボテン外交」が展開された。

 メキシコの観光大臣が市を訪問するのは初めて。日本の地方都市を視察したいというメキシコ側の要望があり、サボテンを名産品としている春日井市が訪問先に選ばれたという。

 午前10時30分ごろ、農園「後藤サボテン」にミゲル・トルーコ観光大臣とメルバ・プリーア駐日大使ら計10人の視察団が到着した。園内にある大小さまざまなサボテンを見ながら、説明を受けた。その後、春日井市庁舎に向かい、石黒直樹市長を表敬訪問。互いにプレゼントを贈り合うなど親交を深めた。

 昼食は、市内のレストラン「Bistro Futatsuboshi」へ。サボテンの冷製スープやサボテンパンなどサボテン尽くしのランチが次々とテーブルに並んだ。メニューは市内に店を持つシェフ5人がこの日のために考案した。サボテンと春日井とメキシコが「三位一体」となるような料理にするため、それぞれの店の閉店後に集まり試行錯誤を重ねたという。結果、サボテンのぬか漬けといった、日本ならではの料理も盛り込まれた。

 工夫されたメニューの数々にトルーコ大臣は「とてもおいしい。サボテンの味を様々な形で引き出している」と満足した様子だった。

 メキシコでは10月に初の女性大統領が就任する予定だ。トルーコ大臣は「政権が変わっても、春日井との交流が途絶えず、より一層友情が深まることを願う」と話した。(富岡崇)

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