東京都の小池百合子知事は12日、任期満了に伴う都知事選に3選を目指して、出馬する意向を表明した。都議会の本会議で小池氏は、「少子高齢化、人口減少、自然災害、世界的に大きく後れを取る女性活躍やデジタル化など、総力を挙げて取り組むべき課題がいまだ山積している」と出馬意向の理由を語った。小池氏に先立ち、蓮舫参院議員は5月27日、都内で記者会見を開き、都知事選に立候補する意向を明らかにしていた。

14日午後2時、現職の小池氏は東京・新宿の都庁で、また、蓮舫氏は東京・丸の内の日本外国人特派員協会で、同時刻スタートの記者会見に臨んだ。小池氏は、蓮舫氏との違いについて、「発想力とまとめる力と実行力」と述べた。また、蓮舫氏が「小池都政のリセット」を掲げていることについて、小池氏は、「都民の方は、リセットは困るのでは」と返した。一方、蓮舫氏は、「今は残念ながら知事がトップダウン的に決めているものが目立つ。私は、トップダウンではなく、ボトムアップ。様々な人たちに入ってもらい、そして、議論をし、最終的に知事が決定する都政をしたい」と自身の見解を示した。

小池知事は7日、都内に住む18歳以下の子どもに月5000円を支給する「018サポート」や高校授業料の実質無償化など少子化対策での成果を、自身の都政運営におけるレガシーと強調した。5日の厚生労働省によると、東京都の合計特殊出生率は、0.99と過去最低となり、全国の1.20と比較して、低さが際立っている。合計特殊出生率とは、女性1人が生涯に産む子供の推定人数。小池知事は5日、少子化対策の成果について、「しっかりとした対策をしたからこそ、何とか踏みとどまっている」と訴えた。

東京都の2024年度予算では、都内に在住する18歳以下の子どもに月5000円を支給する「018サポート」に1245億円、高校授業料無償化には600億円が計上されている。このほかに、AIを駆使した婚活支援を展開するマッチングアプリの開発には、1億円の予算が割り当てられた。今夏を目標にサービス提供を開始する。蓮舫氏は14日、小池都政における子育て政策について、「(小池都政の)良いものは当然残す。子育て政策にしてみても、私の視点からして、もう少し足すところはないのか、あるいは引くところないのか」と語った。

東京都知事選を巡っては、両氏のほかに、広島県安芸高田市の前市長・石丸伸二氏、元航空幕僚長の田母神俊雄氏ら53人が立候補を表明している。

★ゲスト:片山善博(大正大学地域構想研究所長/前鳥取県知事)、若狭勝(弁護士/元東京地検特捜部副部長)、鈴木哲夫(ジャーナリスト)
★アンカー:末延吉正(ジャーナリスト/元テレビ朝日政治部長)

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