静岡県の鈴木康友 知事が6月19日 初めての県議会に臨み、所信表明を行いました。リニア新幹線や浜松市の新野球場計画など県政の課題について方針を示した一方、議会への配慮もにじませました。

川勝前知事との違いを鮮明に

さっそうとした足取りで県議会の議場に向かう鈴木康友 知事。
就任後、初めての県議会に臨みました。

鈴木康友 知事:
行政運営は企業経営とよく似ており、これからの行政に求められるのは明確な「経営」の方針であります

所信表明で、県政運営には経営感覚が必要と述べ、川勝平太 前知事との違いを鮮明にしました。

その上で県政の課題について自らの考えを県議会に説明します。

鈴木康友 知事:
私の基本姿勢は、リニア中央新幹線の必要性は理解し推進する立場であるものの、大井川の水資源及び南アルプスの自然環境の保全との両立を堅持するものであります

さらに、浜松市の新野球場の建設計画については、選挙期間中に1つの案として「開放型ドーム」を提案し、県・市・民間で設置する協議会のなかで検討すると表明しました。

一方で野球場を含む公園の基本計画案については、「今回の県議会で説明する」と話していました。

鈴木康友 知事:
公園としての基本的な機能や計画は大きく変更されることは想定されないため、基本計画案につきましては本議会の常任委員会において御説明させていただく考えであります

議会にも配慮 前知事は自民党と対立

一方で、旧民主党系の支援を受け当選した鈴木知事は、川勝平太 前知事がことあるごとに対立した最大会派の自民党の県議を意識してか、議会への配慮の姿勢をにじませます。

鈴木康友 知事:
まずは、二元代表制の一翼である県議会の皆様とコミュニケーションをしっかりと図り、真摯に議論を積み重ね、車の両輪として県政を推進してまいる所存であります

鈴木知事の発言に自民改革会議の代表は「情報共有はしっかりされている」と評価したうえで次のように話しました。

最大会派・自民改革会議
相坂摂治 代表:
きょう一通りの網羅をされましたけど、きょう出されなかった組織人事についてどうされるかということだったり、総合計画にどういう重点的な柱を置いていくのかは出てきませんでしたし、そのことが分かりづかった

鈴木知事と県議会は今後、どんな関係を築いていくのか。
県議会6月定例会は24日から代表質問が始まります。

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