米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、防衛省沖縄防衛局は、辺野古北側の大浦湾での本格工事を8月1日から始めると県に通知した。軟弱地盤が広がる区域で本格的な埋め立てが始まることになる。

 辺野古では、埋め立て予定区域の4分の1にあたる南側はすでに陸地化。北側については、国が昨年末、地盤改良工事に必要な設計変更を県に代わって承認する「代執行」で着工が可能になり、今年1月から海上ヤード(資材置き場)を造る工事が始まっていた。

 代執行による承認を受けて、国と県は2月以降、2013年に取り決めた「留意事項」に基づき、実施設計や環境保全対策について協議していた。県によると、県からの4回目の質問に対し、沖縄防衛局が今月18日に、8月からの本格着工の方針を伝えてきたという。

 全体の埋め立てに必要な土砂は約2020万立方メートルとされ、昨年10月までに使われたのは15・7%。沖縄防衛局は今後、護岸の造成や、砂などを杭状に7万本以上打ち込んで軟弱地盤を固める工事などを行う。

 沖縄では、16日の県議選で「辺野古反対」を主張する玉城デニー知事を支持する県政与党が大敗し、少数与党に転落した。(小野太郎)

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