20日に告示された東京都知事選挙。
候補者の受け付けは午後5時で締め切られ、56人が立候補したという。

56人は過去最多となったわけだが、そこで問題になってきたのが、選挙ポスターの掲示板の枠が足りないという問題。

選挙のポスターを貼る掲示板には、48人分のポスターを貼ることができる。
告示に伴って20日から選挙ポスターを貼ることができるようになったわけだが、実際にどのくらい貼られているのか街を見てみた。

都庁近くに設置された候補者48人分の掲示板に最初に貼られたのは午前9時半頃、そしてその20分後には2枚目と次々に貼られ、正午の時点で貼られたポスターが9枚。
そしてどんどん増えていき、午後4時には4枚増え、合計13枚のポスターで埋まった。

時間ごとに徐々にポスターが増えてきたということだが、56人が立候補という中で、49人目以降はどうするのかというところ。

東京都の説明では、49番以降の候補者については、クリアファイル・画びょう・テープの3点を支給するという。
そして、掲示板の端などにクリアファイルを画びょうで固定し、その上に自身のポスターを貼って、更に雨よけのカバーをかける。
状況に応じてクリアファイルは複数枚重ねてもいいということで、過去このように自身で掲示板を増設するという例はなかったという。

これに対して、候補者からは「手間がかかる」「もう少し危機管理を」といった声が上がっていたという。

自身で、もしくは応援を受けながらやるというが、ざっくり全部で1万4000カ所ぐらいになる。

20日に取材したところ、クリアファイルは台紙のはずだが、中に入れてしまったり、勝手が難しかったという話があったという。

また、以前スタジオで、犬の写真や自分のSNSのアドレスやQRコードを載せたポスターを貼ることも可能だとお伝えしたが、実際にスタッフが都内の掲示板を見てきたところ、1つの掲示板に同じようなポスターが何枚も貼られている、例えば猫のポスターが24枚も貼られている掲示板があったという。

SNSでも、立候補者とは関係のない犬や格闘家のポスターや、他にも候補者と関係のない公序良俗に反するものもあったという。


──これをどういうふうに見る?

SPキャスター パトリック・ハーラン氏:
もちろんルール内ですから、自由にやってもらってもいいんですが、皆さん忘れないでいただきたいのは、これは公金をかけて、公共の場に設置された掲示板であって、このあとは公共の電波も提供しますよね。これ全ては選挙という最も公益につながる行事のためにやっていることであって、みんな納得するんですよ。でも今、アテンションエコノミーといって、注目されることは公益だけでなく自己利益のためにもなる時代ですよね。このやり方で果たしていいのか、次の選挙までにぜひ議論を高めて体制の整備を進めていただきたいと思います。

投開票は7月7日に行われる。

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