内閣不信任案採決前の自民党代議士会で岸田首相を公然と批判した自民党の津島淳衆院議員は20日、自身の発言の意図について「総裁としてどういう思いなのかを聞きたかった」と明らかにした。

津島氏は20日、党所属の全衆院議員が出席対象の代議士会で発言機会を求め、「内閣不信任の否決という大事な場に臨む。本来、岸田総裁がこの場に来て挨拶すべきではないか」などと、代議士会に不在だった首相への不満を露わにし、一部の議員からは拍手が上がっていた。

その後、不信任案の否決後、発言の趣旨について記者団から問われた津島氏は「一連の政治資金規正法の改正案の最終決着を図るプロセスや思いなど、リーダーとして総裁として、思いを吐露される場面があってしかるべき」と述べ、岸田首相が公明党や日本維新の会との党首会談で規正法改正について譲歩した経緯などの説明が聞きたかったとの考えを示した。

さらに津島氏は、「総裁の口から思いを聞くのは非常に大事なこと。私の口から(有権者に)思いを代弁する材料がない」「今回の決定に至ったことを伝えなきゃいけない。それが十分にできていないもどかしさがある」と述べるとともに、政権批判ではなく、不信任案には反対票を投じたことを明らかにした。

また、「明け透けの言い方をすれば、突き上げて(岸田首相が)出てくるよりも、自分の意思で説明の場に臨まれるのが一番望ましい形だと思っていた。そういう機会がなかったのでここで言うしかないと思った」と述べた。

さらに記者団から、岸田首相の総理大臣としての資質について問われると津島氏は「それについてお答えするのは、まだ早いと思っている。私は今日、ボールを投げさせていただいた。そして明日、説明する機会を設けようとするならばできる。そういった部分も含めて、まずは岸田総裁がどう対応されるのか見ていきたい」と述べた。

また津島氏は「事前に(誰かと)示し合わせたことはない。私が想像するに同じような思いをもった人はいるだろうと考えて発言した」と説明した。

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