国会議事堂=東京都千代田区で、竹内幹撮影

 自民党は21日の衆院憲法審査会の幹事会で、国会閉会中も憲法審査会を開催することを提案した。27日か7月4日に開催する案を提示したが、立憲民主党は与野党の筆頭理事間で引き続き協議することを求めた。自民はすでに審査会で、緊急事態での国会議員の任期延長について論点整理を提示しており、閉会中審査を通じて改憲に向けた条文化作業を進めたい考えだ。

 岸田文雄首相は9月の党総裁選を視野に、条文化作業の進展に意欲を示している。19日の党首討論でも立憲の泉健太代表に「憲法改正の起案(条文案の作成)の動きがあれば国会を止めるというのは無責任だ」と述べ、条文化作業に協力するよう求めた。

 与党筆頭幹事の中谷元氏(自民)はこの日の審査会後、記者団に「(自民、公明など4党1会派からは)閉会中審査をやるべきだと強く意見が出た」と説明。一方、野党筆頭幹事の逢坂誠二氏(立憲)は「突然の話だ。今後、丁寧に筆頭間で協議する」と述べるにとどめた。

 一方、自民の「憲法改正推進議員連盟」は21日、国会内で総会を開き、議連独自の憲法改正原案をまとめた。自衛隊の保有を明記し、武力攻撃など緊急事態での国会議員任期の特例条項を盛り込んだ。自民の衆院議員107人が賛成者の署名に名を連ねた。【遠藤修平】

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